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凍結抑制舗装とは
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  機能の確認方法
 
 

凍結抑制舗装の機能の確認方法については、現状では確立されたものはなく、さまざまな方法が実施検討されています。

化学系凍結抑制舗装や物理系凍結抑制舗装、および粗面系凍結抑制舗装では、効果の発現原理が異なるために機能の確認方法も異なりますが、ここでは現場で行われている一般的かつ簡単で明確な方法と、当研究会が検討を進めている定量的評価方法について紹介します。

 
 

○ 現場で確認する方法

   
 

[1]化学系凍結抑制舗装の場合

硝酸銀溶液を用いて塩化物の溶出を確認します。
(透明の状態から塩化物に反応して白濁反応を起こす→機能発揮)

塩分濃度計により塩化物の溶出を確認します。
(塩化物の溶出→機能発揮)

〈参考文献〉

機能回復型凍結抑制舗装の開発と効果、舗装工学論文集 第6巻、2001.12
歩道用凍結抑制舗装の効果の持続性に関する検討、第28回日本道路会議、2009.10
人力除雪により路面を容易に露出することができる薄層化学系凍結抑制舗装の開発、第12回北陸道路会議、2012.6
凍結抑制舗装の評価法に関する検討、第25回ゆきみらい研究発表会論文集、2013.2
 
 

[2] 物理系凍結抑制舗装の場合

 
 

舗装路面のゴム・ウレタンが一様に損傷なく設置、あるいは接着されているかを確認します。
(ゴム・ウレタンが設置・接着している=機能発揮)

 
 
 

○ 室内で確認する方法

  ・ 氷着引張試験  
 

路面凍結の状態により機能を評価しようとすると、現場では季節や時間帯が限定されたり、気象や供用状況などのさまざまな影響により、安定した評価を行うのが難しいのが現実です。
そこで当研究会では、室内で作製した供試体や現場から採取した切取り供試体などを用いて、試験室の管理された状態で機能を評価することができる『氷着引張試験』の検討を進めています。
なお、本評価法は、「舗装調査・試験法便覧 C049 氷着引張強度試験方法(平成31年3月、社団法人 日本道路協会)」に記載されています。

 

本試験に関する検討結果については、下記等において発表しています。

 
PRESENT STATUS AND EVALUATION OF ANTI-ICING PAVEMENTS IN JAPAN(日本における凍結抑制舗装の現状と評価方法)、XIth PIARC International Winter Road Congress 2002、January 2002
凍結抑制舗装の評価方法に関する検討、舗装Vol.37 No.8、pp.26〜31、2002
凍結抑制舗装の定量的評価手法に関する検討、第9回北陸道路舗装会議、2003.6
凍結抑制舗装の評価法に関する検討、第25回ゆきみらい研究発表会論文集、2013.2
凍結抑制舗装の評価法の検討、舗装工学論文集E1 vol.69 No.3、2013
凍結抑制舗装の評価方法の検討、舗装Vol.49 No.3、pp.10〜15、2014
 
  ・ 氷板ホイールトラッキング試験
 

室内供試体または切取り供試体上に模擬氷板(t=1.5mm 程度)を設置し、ホイールトラッキング試験機により、氷板上で試験輪を走行させます。凍結抑制効果を有するものは、氷板にひび割れやはく離箇所が見られます。
なお、本評価方法は、「舗装調査・試験法便覧 C056T 凍結抑制舗装のホイールトラッキング試験による氷板破壊試験方法(平成31年3月、社団法人 日本道路協会)」に記載されています。

 

〈参考文献〉

 
凍結抑制機能の付与を目的としたゴム粒子散布接着工法の開発、第28回日本道路会議、2009.10
排水性舗装における凍結抑制技術の向上と凍結抑制性能評価方法に関する検討,第 17回舗装技術に関する懸賞論文,(社)日本道路建設業協会 HP,2012
排水型物理系凍結抑制舗装の凍結抑制効果の評価に関する検討,土木学会第 65回年次学術講演会概要集,2010
凍結抑制舗装の評価法に関する検討、第25回ゆきみらい研究発表会論文集、2013.2
凍結抑制舗装の評価法の検討、舗装工学論文集E1 vol.69 No.3、2013
凍結抑制舗装の評価方法の検討、舗装Vol.49 No.3、pp.10〜15、2014
 
  ・ 低温トラバース試験
 

室内供試体または切取り供試体上全面に模擬氷膜(t=1mm 程度)を設置し、ホイールトラッキング試験機により、氷膜上へ試験輪をトラバース走行させます。凍結抑制効果を有するものは、氷膜にひび割れが見られ、また、下地が露出しやすくなり、すべり抵抗性の向上が見られます。

 

〈参考文献〉

 
ゴム粒子を用いた物理系凍結抑制舗装の効果向上に関する一検討、第28回日本道路会議、2009.10
凍結抑制舗装の評価法に関する検討、第25回ゆきみらい研究発表会論文集、2013.2
凍結抑制舗装の評価法の検討、舗装工学論文集E1 vol.69 No.3、2013
凍結抑制舗装の評価方法の検討、舗装Vol.49 No.3、pp.10〜15、2014
 
  ・ 除雪の容易さ試験
 

除雪のしやすさを評価する試験です。室内で作製した供試体または凍結抑制舗装を施した原位置にて、舗装表面に強制的に模擬雪氷を付着させ、スコップで模擬雪氷をはがします。除雪効果の高いものは、簡単にはがれます。主に化学系凍結抑制舗装の評価に用いられます。
なお、本評価方法は、「舗装調査・試験法便覧 C057T 凍結抑制舗装のスコップによる除雪の容易さ試験方法(平成31年3月、社団法人 日本道路協会)」に記載されています。

 

〈参考文献〉

 
歩道用凍結抑制舗装の効果の持続性に関する検討、第28回日本道路会議、2009.10
人力除雪により路面を容易に露出することができる薄層化学系凍結抑制舗装の開発、第12回北陸道路会議、2012.6
凍結抑制舗装の評価法に関する検討、第25回ゆきみらい研究発表会論文集、2013.2
凍結抑制舗装の評価法の検討、舗装工学論文集E1 vol.69 No.3、2013
凍結抑制舗装の評価方法の検討、舗装Vol.49 No.3、pp.10〜15、2014
 
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